レシピ公開で売上倍増のカラクリ

yakibuta

一昨年辺りから流行り出した工場見学。
最近、テレビ各局が挙ってお菓子メーカーなどの工場に潜入し、製造工程を連日放送している。

普段、良く買っているお菓子などでも、
原材料にこだわってたり、思いのほか手間が掛っていたりと驚きの連続だ。

そして放送終了後、決まってそのお菓子は売り上げが向上するとの事。

私は昔、よく料理をするでもなく「3分間クッキング」を見て舌鼓を打つのが好きだった。

美味しそうに仕上がっていく調理映像を見ていて、どうしてもそれが食べていと強い衝動に駆られてしまう。

また、最近では有名店のレシピ公開本などの売れ行きが好調のようだ。

レシピとは、お店にとって他社との差別化を図る上、欠かせない独自資源となる。
その独自資源を、ありありと公開してしまって大丈夫なのだろうか?

実はそこに意外なカラクリがあるのだ。

レシピ本で実際に家庭で作ろうとすると、最初に当たる壁が材料調達となるだろう。

お店と同じ味を再現しようとすると、全く同じ食材を選ばなければならない。

調味料などある程度は、近所のスーパーへ行けば手に入るが、
どうしても手に入りにくい食材や、地域にこだわった食材はおいそれと手に入らない。

代替品で間に合わせても、お店で提供されている味には程遠い。

また食材が全て揃ったとしても、実際に調理してみると、
以外に時間がかかったり、手間が半端無くかかったりと大変だ。

それらの苦労を乗り越え、料理が完成すれば、
確かに美味しく感動はすると思う。

しかし、またやろうとは思えないのではないだろうか。

これがカラクリの真髄だ。

「こんな苦労をする位なら、食べたい時にお店へ行った方が楽だ」と考える。

また、実際に調理して分かる手間や奥深さを、身をもって体験する事により、
そのお店のこだわりや誠実さが伝わって、すっかりファンになってしまうとの事だ。

自分がひいきにしているお店は、人にも勧めたくなる。

もちろんレシピ公開にもデメリットはあるが、
それを差引いてもメリットの方が大きいと言う事になる。

一昔前では、秘伝のレシピを公開してしまえば、
誰でも家庭で作れてしまい、お店に足を運ばなくなるのではと懸念されていたが、
実際はその逆で、来店促進に繋がっている。

最近はSNSやyoutubeでレシピを公開している所も多くなってきた。

ある程度、情報を可視化する事で、お客様との信用を得る事ができる。
正にソーシャル時代に沿った有効なマーケティングと言えるのではないだろうか。

参考:「スープストックトーキョー」がレシピ本(Soup Stock Tokyoのスープの作り方)公開で来店数倍増

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松岡 未知

松岡 未知

インターネットの普及に伴い私達の生活は便利になり、ビジネスにおいても以前と比べものにならないくらい効率化が進みました。 またここ最近、ソーシャル・ネットワーキング・サービスは爆発的に普及し、遠からず近からず人と人の繋がりが生まれ、日々コミュニケーションが交わされており、もはや私達の生活になくてはならないツールの一つとなりました。 しかし、一人一台のコンピューター(モバイルを含む)を所有している私達にとって、いつでもどこでも世界中の人々と繋がり、平等に発言する事が可能となった反面、リアルな人間関係が希薄化してきていることも事実です。 その様な中で、バーチャルの世界では自己の考えを主張できてもリアルの世界では引っ込み思案になる若者が増えてきている事が懸念されています。 私達は、IT事業者として最先端の仕事に従事しておりますが、リアルとバーチャルのバランスを大切にしています。 技術やサービスを提供する前に、一人の人間としてお客様に接し、信頼関係を構築する事が初めの一歩と考えております。 こういう時代だからこそ、お客様と顔と顔を付き合わせて心の通じ合うお仕事がしたいと強く願っています。

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